JIS漢字コード
次へ行く前に、「JIS漢字コード」の説明をしておきます。
GSUB では、「jp78、jp83、jp90、jp04」などの Feature Tag で、漢字グリフを、JIS漢字コードの別の規格の字形へと置き換えることができます。
例えば「jp78」は、「JIS X 0208-1990」の規格の字形を「JIS C 6226-1978 (JIS X 0208)」の規格の字形に置き換えることができます。
つまり、「JIS X 0208」規格の、「新しい字形 (1990年制定:90JIS)」から「古い字形 (1978年制定:78JIS)」への置き換えができます。
普通にパソコン上に文字を表示するだけなら、あまり使うことはありませんが、印刷などの目的で使う場合は、印刷用の字形にしたい場合があります。
上記のように、各字形が別々の Unicode になっている場合は、直接文字を入力すれば良いですが、Unicode にない字形の場合は、GSUB を使ってグリフを置き換える必要があります。
JIS漢字コードの規格はいくつか種類があるため、ここで簡単に説明しておきます。
GSUB では、「jp78、jp83、jp90、jp04」などの Feature Tag で、漢字グリフを、JIS漢字コードの別の規格の字形へと置き換えることができます。
例えば「jp78」は、「JIS X 0208-1990」の規格の字形を「JIS C 6226-1978 (JIS X 0208)」の規格の字形に置き換えることができます。
つまり、「JIS X 0208」規格の、「新しい字形 (1990年制定:90JIS)」から「古い字形 (1978年制定:78JIS)」への置き換えができます。
[90JIS] : [78JIS] 剥 U+5265 : 剝 U+525D 掴 U+63B4 : 摑 U+6451
普通にパソコン上に文字を表示するだけなら、あまり使うことはありませんが、印刷などの目的で使う場合は、印刷用の字形にしたい場合があります。
上記のように、各字形が別々の Unicode になっている場合は、直接文字を入力すれば良いですが、Unicode にない字形の場合は、GSUB を使ってグリフを置き換える必要があります。
JIS漢字コードの規格はいくつか種類があるため、ここで簡単に説明しておきます。
JIS漢字コードの概要
JIS漢字コードは、「日本産業規格」による文字コードです。
「JIS または JIS規格」と呼ばれます。
以前は「日本工業規格」と呼ばれていましたが、2019年7月1日の法改正により、改称されました。
JIS の各規格は、「JIS B 0001」というような規格番号によって識別されます。
"JIS" の次の1文字は「部門記号」で、「X」は情報処理の部門です。
現在では、主に「JIS X 0213」が使われています。
日本産業規格について
「日本産業規格」は大臣が制定する規格であり、日本での標準規格です。「JIS または JIS規格」と呼ばれます。
以前は「日本工業規格」と呼ばれていましたが、2019年7月1日の法改正により、改称されました。
JIS の各規格は、「JIS B 0001」というような規格番号によって識別されます。
"JIS" の次の1文字は「部門記号」で、「X」は情報処理の部門です。
規格
JIS X 0208 | 非漢字、第1・第2水準漢字 |
---|---|
JIS X 0212 | 非漢字、補助漢字。 0208 に含まれていない文字。 |
JIS X 0213 | 非漢字、第1・第2水準漢字、第3・第4水準漢字。 0208 の拡張版。 |
JIS X 0221 | 国際符号化文字集合。 (Unicode・0208・0212・0213 のすべての文字を含む) 国際規格の「ISO/IEC 10646」と同じ。 |
現在では、主に「JIS X 0213」が使われています。
JIS X 0208
規格の名称は「7ビット及び8ビットの2バイト情報交換用符号化漢字集合」。
現状では、古い規格となります。
現状では、古い規格となります。
1978年 | 第1次規格 | JIS C 6226-1978。78JIS と呼ばれる。 6802 文字 (漢字 6349 文字、非漢字 453 文字) |
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1983年 | 第2次規格 | JIS C 6226-1983。83JIS と呼ばれる。 - 特殊文字 39 文字追加 - 罫線素片の追加 - 異体字の区点位置入れ替え (22組) - 第2水準漢字の追加 - 約 300 文字の漢字の字形を変更 |
1987年 | - | JIS に「X」の部門が新設されたため、第2次規格は「JIS X 0208-1983」に移行した。 |
1990年 | 第3次規格 | JIS X 0208-1990。90JIS と呼ばれる。 - 225 文字の漢字の字形を変更 - 第2水準に「凜」「熙」が追加 |
1997年 | 第4次規格 | JIS X 0208:1997。97JIS と呼ばれる。 文字の変更はないが、規格が明確になった。 |
2012年 | 第5次規格 | JIS X 0208:1997/AMENDMENT 1:2012。 2010年の常用漢字表の改定に対応。 |
JIS X 0212
規格の名称は「情報交換用漢字符号-補助漢字」。通称「JIS補助漢字」。
JIS X 0208 にない文字が収録されており、JIS X 0208 と組み合わせて使用されます。
「特殊文字 21 文字」「アルファベット 245 文字」「漢字 5801 文字」が収録されている。
JIS X 0208 にない文字が収録されており、JIS X 0208 と組み合わせて使用されます。
「特殊文字 21 文字」「アルファベット 245 文字」「漢字 5801 文字」が収録されている。
JIS X 0213
規格の名称は「7ビット及び8ビットの2バイト情報交換用符号化拡張漢字集合」。
JIS X 0208 を拡張した規格です。
JIS X 0208 を含み、さらに第3・第4水準漢字などが加えられています。
※ JIS X 0212 との互換性はありません。
JIS X 0208 を拡張した規格です。
JIS X 0208 を含み、さらに第3・第4水準漢字などが加えられています。
※ JIS X 0212 との互換性はありません。
2000年 | JIS X 0213:2000。JIS2000 と呼ばれる。 |
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2004年 | JIS X 0213:2004。JIS2004 と呼ばれる。 - 168 文字の字形を変更 - 第3水準に10文字追加 |
2012年 | JIS X 0213:2012。 2010年の常用漢字表の改定に対応。 |
フォント
IPA フォントなど、一般的なフォントは「JIS X 0213:2004」に対応しています。
源ノ明朝は、「JIS X 0208」「JIS X 0213」「JIS X 0212」のすべての漢字が収録されています (GSUB でのグリフ置き換えにより)。
「JIS X 0213:2004」時にいくつかの漢字の字形が変更されたため、市販フォントなどでは、「JIS2000」に対応したものと、「JIS2004」に対応したフォントに分けている場合もあります。
源ノ明朝は、「JIS X 0208」「JIS X 0213」「JIS X 0212」のすべての漢字が収録されています (GSUB でのグリフ置き換えにより)。
「JIS X 0213:2004」時にいくつかの漢字の字形が変更されたため、市販フォントなどでは、「JIS2000」に対応したものと、「JIS2004」に対応したフォントに分けている場合もあります。