Arch Linux - 定期的に行うこと

定期的に行うこと
# システムメンテナンス - ArchWiki

Arch Linux のインストール後、定期的に行うべきことがいくつかあります。
パッケージ関連
アップデート
パッケージは定期的に、手動でアップデートする必要があります。

他のディストリビューションでは、定期的に通知されたり、自動でアップデートしてくれる場合もありますが、Arch Linux では自動で行ってくれないので、自分のタイミングで行う必要があります。

毎日やるのが一番良いですが、2〜3日間隔くらいでも構いません。
最低でも、1週間に1度くらいは実行しておいた方が良いです。

以下のコマンドで、パッケージリストの更新とアップデートを行うことができます。

# pacman -Syu

アップデート時、パッケージに何かしらの変更があると、メッセージが表示される場合があるので、注意して見ておいてください。
また、パッケージに大幅な変更があった場合は、手動で処理を行わなければならない時があります。

Arch Linux の公式サイトのトップページには、それらの詳細が載っている場合があるので、たまに覗いてみてください。
パッケージキャッシュの削除
pacman コマンドでダウンロードされたパッケージのファイルは、/var/cache/pacman/pkg/ ディレクトリ内に保存されます。
ただし、アップデートされても、古いファイルは自動で削除されないので、放置していると、どんどんファイルが溜まっていきます。

Arch Linux を使っていく上で、パッケージキャッシュの肥大化は気付きにくいので、注意してください。

以下のコマンドを使うと、現在インストールされていないパッケージファイルを、すべて削除できます。

# pacman -Sc

Arch Linux では、常に最新バージョンのパッケージが提供されるため、環境によっては、稀にパッケージのアップデート後に不安定になったり、不具合が出る場合があります。

そのため、問題が出た場合は以前のバージョンに戻せるように、古いパッケージはある程度保存しておくことが推奨されています。

手動でダウングレードしたい場合は、以下のようにします。
# pacman -U /var/cache/pacman/pkg/<filename>

paccache
pacman コマンドでキャッシュを削除した場合は、インストールされている最新バージョンのパッケージだけが残るので、インストールされていないパッケージも残したい場合や、もう少し古いバージョンのパッケージも残したいという時には使えません。

代わりに、pacman-contrib パッケージ内にある paccache コマンド (シェルスクリプト) を使うと、残すファイルを細かく制御できます。

## インストールされていないパッケージも含め、
## 最新の3つのバージョンを残して削除
## (-r で削除、-k で残すバージョンの数 [default=3])
$ paccache -r -k 3

# pacman - ArchWiki (パッケージキャッシュの削除)

補足
以前は、pacman-optimize コマンドを使って、パッケージのデータベースを最適化することで、処理速度を向上させることができましたが、現在はデータベースのフォーマットが新しくなったことにより、このコマンドがなくなったため、最適化は必要なくなったようです。
時刻調整
ネットで自動的に時刻調整するように設定していない場合は、定期的に手動で調整しましょう。
しばらく放っておくと時間がずれてきます。

## ntp で時刻調整
# ntpd -gq

## ハードウェアに時刻を書き込む
# hwclock -w