X11 (Xorg)
# Xorg - ArchWiki
Linux で GUI を構築するために、一番下層のベースとして必要になります。
ただし、実際に GUI を構築するには、X11 の他に、ウィンドウを表示するための「ディスプレイマネージャ」などが必要になります。
Linux で GUI を構築するために、一番下層のベースとして必要になります。
ただし、実際に GUI を構築するには、X11 の他に、ウィンドウを表示するための「ディスプレイマネージャ」などが必要になります。
xorg-server
まず、「xorg-server」 パッケージが必要です。
なお、X11 関連のツールは、それぞれ xorg-* という名前のパッケージで細かく分かれていますが、xorg-apps パッケージグループで、複数のパッケージがまとめられているので、xorg-apps をインストールすると、まとめてインストールすることができます。
# pacman -S xorg-server
なお、X11 関連のツールは、それぞれ xorg-* という名前のパッケージで細かく分かれていますが、xorg-apps パッケージグループで、複数のパッケージがまとめられているので、xorg-apps をインストールすると、まとめてインストールすることができます。
X11 の起動
Linux の起動時に X11 を起動するには、「ディスプレイマネージャ」を使うか、
startx コマンド (xorg-xinit パッケージ) を使って、手動で起動する必要があります。
通常は、ディスプレイマネージャを使います。
startx コマンド (xorg-xinit パッケージ) を使って、手動で起動する必要があります。
通常は、ディスプレイマネージャを使います。
入力デバイスについて
xorg-server の依存パッケージとして、デフォルトで 「xf86-input-libinput」 がインストールされるので、通常はそれを入力ドライバとして使います。
マウスやキーボードなどは、それで普通に使えますが、特殊な入力デバイスの場合は、それぞれのパッケージ (xf86-input-*) をインストールする必要があります。
ペンタブレットを使う場合は、xf86-input-wacom をインストールしてください。
マウスやキーボードなどは、それで普通に使えますが、特殊な入力デバイスの場合は、それぞれのパッケージ (xf86-input-*) をインストールする必要があります。
ペンタブレットを使う場合は、xf86-input-wacom をインストールしてください。
端末
GUI 上で使うデフォルトの端末として、「xterm」 をインストールしておいた方がいいでしょう。
普段使いの端末としては使いにくいですが、GTK+/Qt などを使っていないので、X11 だけあれば実行できます。
普段使いの端末としては使いにくいですが、GTK+/Qt などを使っていないので、X11 だけあれば実行できます。
ビデオドライバ
自分のパソコンのビデオカードに合わせて、ビデオドライバが必要になります。
メーカーごとにインストールするパッケージが分かれているので、詳しくは Wiki のページを見てください。
メーカーごとにインストールするパッケージが分かれているので、詳しくは Wiki のページを見てください。
ビデオカード確認
まずは、自分のパソコンのビデオカードを確認します。
PCI カードの一覧から、VGA または 3D の文字を検索して、一致した行を表示します。
Intel CPU 内蔵の GPU だと、以下のように表示されます。
PCI カードの一覧から、VGA または 3D の文字を検索して、一致した行を表示します。
$ lspci | grep -e VGA -e 3D
Intel CPU 内蔵の GPU だと、以下のように表示されます。
00:02.0 VGA compatible controller: Intel Corporation HD Graphics 510 (rev 06)
VirtualBox ゲストの場合
※ VirtualBox 上で Arch Linux をインストールした場合、ビデオドライバをインストールする必要はありません。
VirtualBox の Guest Additions は使わずに、VirtualBox 上の Arch Linux 内で、virtualbox-guest-utils パッケージをインストールしてください。
このパッケージには、Arch Linux が VirtualBox のゲストとしてインストールされている場合用に、VirtualBox のユーティリティが含まれているので、これを使えば、ビデオなどの対応ができます。
このユーティリティ内に含まれている、ゲスト用の systemd サービスは、自動でロード&起動されるので、別途設定などを行う必要はありません。
なお、このパッケージのインストール時は、ゲストモジュールの選択をすることになります。
ゲスト上で、通常の Linux カーネル (linux パッケージ) をインストールした場合は、「virtualbox-guest-modules-arch」 を選択してください。
あらかじめ、linux パッケージと同じカーネルバージョンで、ファイルが生成されているので、便利です。
他のカーネルを使う場合は、「virtualbox-guest-dkms」 を選択してください。
VirtualBox の Guest Additions は使わずに、VirtualBox 上の Arch Linux 内で、virtualbox-guest-utils パッケージをインストールしてください。
このパッケージには、Arch Linux が VirtualBox のゲストとしてインストールされている場合用に、VirtualBox のユーティリティが含まれているので、これを使えば、ビデオなどの対応ができます。
このユーティリティ内に含まれている、ゲスト用の systemd サービスは、自動でロード&起動されるので、別途設定などを行う必要はありません。
なお、このパッケージのインストール時は、ゲストモジュールの選択をすることになります。
ゲスト上で、通常の Linux カーネル (linux パッケージ) をインストールした場合は、「virtualbox-guest-modules-arch」 を選択してください。
あらかじめ、linux パッケージと同じカーネルバージョンで、ファイルが生成されているので、便利です。
他のカーネルを使う場合は、「virtualbox-guest-dkms」 を選択してください。
Intel の場合
# Intel Graphics - ArchWiki
Intel のグラフィックの場合、必要なパッケージは 「xf86-video-intel」「mesa」 となっています。
ただし、第4世代 (Haswell) 以降の場合は、xf86-video-intel をインストールせずに、modesetting ドライバを使うことが推奨されています。
(modesetting は、xorg-server パッケージに含まれています)
modesetting を使う場合、2D アクセラレーションは使えませんが、パフォーマンス的にはこちらの方が良いようです。
Ubuntu などでは、デフォルトで modesetting を使うようになっています。
Haswell より前の世代の場合は、「xf86-video-intel」 をインストールしてください。
Intel のグラフィックの場合、必要なパッケージは 「xf86-video-intel」「mesa」 となっています。
ただし、第4世代 (Haswell) 以降の場合は、xf86-video-intel をインストールせずに、modesetting ドライバを使うことが推奨されています。
(modesetting は、xorg-server パッケージに含まれています)
modesetting を使う場合、2D アクセラレーションは使えませんが、パフォーマンス的にはこちらの方が良いようです。
Ubuntu などでは、デフォルトで modesetting を使うようになっています。
Haswell より前の世代の場合は、「xf86-video-intel」 をインストールしてください。
Xorg 設定
Xorg の設定ファイルは、/etc/X11/xorg.conf.d/ ディレクトリに、*.conf ファイルとして作成します。
ファイル名は「2桁の数字とマイナス」で始まる必要があり、数字は、ファイルの優先度として扱われます。
通常は、設定内容ごとにファイルを分けて記述します。
GNOME など、デスクトップ環境によっては、各項目ごとに GUI で設定出来る場合もありますが、ここでは、手動で設定する場合について説明します。
ファイル名は「2桁の数字とマイナス」で始まる必要があり、数字は、ファイルの優先度として扱われます。
通常は、設定内容ごとにファイルを分けて記述します。
GNOME など、デスクトップ環境によっては、各項目ごとに GUI で設定出来る場合もありますが、ここでは、手動で設定する場合について説明します。
キーボード設定
# Xorg でのキーボード設定 - ArchWiki
X11 環境でも、キーボード配列は、デフォルトで英語用になっているので、日本語キーボードに設定する必要があります。
"/etc/X11/xorg.conf.d/10-keyboard.conf" ファイルを作成して、以下の内容を記述してください。
キーボードの入力デバイスに対して、日本語レイアウトとモデルを指定します。
/usr/share/X11/xkb/rules/base.lst のテキストファイルに、モデル名 (XkbModel) やレイアウト (XkbLayout) の値の一覧が載っています。
jp106 は載っていないので指定できませんが、通常は pc104 で問題ありません。
X11 環境でも、キーボード配列は、デフォルトで英語用になっているので、日本語キーボードに設定する必要があります。
"/etc/X11/xorg.conf.d/10-keyboard.conf" ファイルを作成して、以下の内容を記述してください。
Section "InputClass" Identifier "Keyboard Defaults" MatchIsKeyboard "on" Option "XkbLayout" "jp" Option "XkbModel" "pc104" EndSection
キーボードの入力デバイスに対して、日本語レイアウトとモデルを指定します。
/usr/share/X11/xkb/rules/base.lst のテキストファイルに、モデル名 (XkbModel) やレイアウト (XkbLayout) の値の一覧が載っています。
jp106 は載っていないので指定できませんが、通常は pc104 で問題ありません。
モニタの省電力機能を無効にする
# Display Power Management Signaling - ArchWiki
パソコンが操作されていない時に、モニタを省電力モードに移行させる機能を 「DPMS」 と呼び、Xorg では、デフォルトで有効になっています。
10 分間何もしないとモニタがスタンバイ状態になるため、長い動画を見たい場合などは、余計な機能になります。
機能を無効にする場合は、以下のように設定してください。
/etc/X11/xorg.conf.d/10-monitor.conf
パソコンが操作されていない時に、モニタを省電力モードに移行させる機能を 「DPMS」 と呼び、Xorg では、デフォルトで有効になっています。
10 分間何もしないとモニタがスタンバイ状態になるため、長い動画を見たい場合などは、余計な機能になります。
機能を無効にする場合は、以下のように設定してください。
/etc/X11/xorg.conf.d/10-monitor.conf
Section "Monitor" Identifier "LVDS0" Option "DPMS" "false" EndSection Section "ServerLayout" Identifier "ServerLayout0" Option "BlankTime" "0" Option "StandbyTime" "0" Option "SuspendTime" "0" Option "OffTime" "0" EndSection