Arch Linux インストール (2)

はじめに
ここからは、HDD/SSD などのストレージに、Arch Linux をインストールするための準備を行います。

新品のディスクに新規にインストールする場合は、以下の処理をすべて行う必要がありますが、パーティションの構成はそのままで、OS のみ再インストールしたい場合は、一部行わなくてもよい処理があります。
パーティショニング
「パーティショニング」は、HDD などのディスクを、複数の領域に分割することです。
分割した各領域を、「パーティション」と呼びます。

一度もパーティショニングしていない新品のディスクを使う場合や、ディスク全体をすべて消去して、パーティショニングをやり直したい場合に行う必要があります。

すでにパーティショニングが行われている状態で、その状態を維持したまま、指定パーティション上の OS だけ再インストールしたい場合は、再度行う必要はありません。
フォーマット
「フォーマット」は、ディスク内の領域を、実際に読み書きできる状態にするための初期化処理です。

パーティションの中身をクリアして、空の状態にし、使用するファイルシステムの情報を書き込みます。
(使用できるファイルシステムは複数あります)

新規にパーティショニングした後など、一度もフォーマットしてないパーティションがある場合は、そのパーティションを使う前に行う必要があります。

OS のインストール先となるパーティションでは、インストールする前に、そのパーティション内のファイルをクリアする必要があるため、常にフォーマットを行わなければなりません

OS システムとは関係なく、データを置くために作ったパーティションなどについては、インストール後にフォーマットして使ってもいいですし、再インストール時に、現在の状態のまま続けて使いたい場合は、フォーマットをせずに、再インストール後の OS でマウントすれば、引き続き使用することができます。
パーティションについて
パーティションの説明
HDD などのディスクは、全体の容量を分割し、複数の 「パーティション」 と呼ばれる領域に分けて、それぞれを独立して使うことができます。

例えば、OS システム用やデータ保存用など、使用用途別にパーティションを分けて使うことができます。

決められた制限内で、自由にパーティションの数や各容量を決められますが、UEFI + GPT 環境では、ブート (起動) 用のパーティションが一つ必要になるなど、OS 用に必須となるパーティションもあります。

Linux の場合は、他にも、スワップや /boot、/home、/var などは、それぞれ、一つのパーティションに割り当てることができます。

また、一つのディスクに、複数の OS をインストールして使いたい場合(マルチブート)は、一つのパーティションに対して、一つの OS をインストールすることになります。

インストールに必要となるパーティションの他には、「データ用」として、ファイルを置くためのパーティションを作っておくことをお勧めします。

普段から、そのデータ用パーティションにファイルを保存しておけば、再インストール時には、そのパーティションを続けて使用することができるので、いちいちデータをバックアップする必要がなくなります。
注意点
パーティショニングは、新品のディスクを新しく設定する時や、ディスクを全消去してパーティショニングをやり直したい時に行います。

一度パーティショニングを行うと、後からサイズなどを変更するのはリスクが高いので、最初のパーティショニング時に、必要となる数や容量をすべて決めておいた方が良いです。

ディスクの容量に余裕がある場合は、後から新しいパーティションが欲しくなった時のために、予備のパーティションを作っておいてもよいでしょう。
パーティションテーブル
HDD などのディスクの先頭部分には、 「パーティションテーブル」 と呼ばれる領域があり、そこに情報を書き込むことで、パーティションを設定することができます。

パーティションテーブルには、主に2つのフォーマットがあり、どちらか好きな方を選択することができます。

MBR (Master Boot Record)」 は古く、「GPT (GUID Partition Table)」 は新しいフォーマットです。

MBR
  • ディスク全体の容量は 2 TB までしか認識しない。
  • 一つのディスク内に、プライマリパーティション (メインのパーティション) は 4 つまで。
  • パーティションを 4 つ以上作る場合は、プライマリパーティションの一つを拡張パーティションとして作成し、その中に論理パーティションを複数作る。
  • Windows OS がインストールできるのは、プライマリパーティションだけ。
    (Linux は論理パーティションでもインストール可能)
  • BIOS モードで使うなら、こちらを使うべき。
GPT
  • ディスク全体の容量は 8 ZB まで認識できる。
    (ZB = 2 の 70 乗バイト。ZB > EB > PB > TB > GB)
  • パーティションは最大 128 個まで作成できる (すべてプライマリパーティション扱い)。
  • BIOS モードでは使えない場合があるので、UEFI モードで使うべき。
  • UEFI に対応していない、古い Windows OS では使えない。

MBR は古い規格のため、数や容量など制限が厳しいですが、古い Windows OS などでも使えます。
GPT は新しいため、色々と便利ですが、古いパソコンや OS では使えない場合があります。

基本的に、BIOS モードを使うなら MBR、UEFI を使うなら GPT を選択することになります。
(Windows の場合は、この2通りの選択肢しかありません。
 Linux の場合、[UEFI + MBR]、[BIOS + GPT] も使える場合はありますが、推奨はされません)

2011 年頃以降のマザーボードで、UEFI に対応している状態なら、GPT を使うのがベストです。
古いパソコンの場合や、古い Windows OS とデュアルブートしたい場合、また、あえて MBR を使いたい場合のみ、MBR を使ってください。
パーティショニングの基本
# パーティショニング - ArchWiki

再インストール時など、すでにディスクがパーティショニング済みで、その状態を維持したい場合は、パーティショニングは行わずに、フォーマットへ進んでください。
コマンド
パーティショニングを行うためのコマンドは、インストールシステム内にいくつか用意されています。

MBR なら fdisk, cfdisk
GPT なら gdisk, cgdisk
parted は両方で使えます。

コマンドによって使い方は異なりますが、fdisk/gdisk はコマンドを入力していくタイプで、cfdisk/cgdisk は簡単なメニューが出て選択していくタイプです。

cfdisk/cgdisk の方が多少わかりやすいですが、デフォルトで UEFI のパーティションが作成されたりするので、あえて真っさらな状態から構築させるために、fdisk/gdisk を使って説明していきます。
ディスクのデバイス名を調べる
まずは、パーティショニングしたいディスクのデバイス名を調べます。

lsblk コマンドで、ブロックデバイスの一覧を表示できます。
ls」 は list の略で、「blk」 は block device を表しています。

# lsblk

NAME  MAJ:MIN RM   SIZE RO TYPE MOUNTPOINT
loop0   7:0    0 409.5M  1 loop /run/archiso/sfs/airootfs
sda     8:0    0    80G  0 disk
sr0    11:0    1   516M  0 rom  /run/archiso/bootmnt

ここで、loop0 と sr0 は無視してください。これらは、インストール ISO に関連したデバイスです。
TYPE が disk になっているのが、目的となるディスクドライブです。

上記の場合、VirtualBox 上で 80 GB の仮想 HDD を作成したので、SIZE が 80 GB になっています。
NAME 行の sda が、ディスク全体を表すデバイス名となります。

パソコンに複数のディスクが接続されている場合、名前は sdb, sdc, sdd... というように増えていきます。
ディスクが複数ある場合は、サイズや表示順などから判断してください。
fdisk/gdisk の起動
パーティショニングを行いたいディスクのデバイス名がわかったら、パーティショニングツールのコマンドで、そのデバイス名を指定して、パーティショニングを開始していきます。

(GPT の場合)
# gdisk /dev/sda
             ~~~

(MBR の場合)
# fdisk /dev/sda
             ~~~

MBR の場合は fdisk、GPT の場合は gdisk コマンドを使います。
コマンド名を間違えないようにしてください。

/dev/sda の部分は、自分のデバイス名に置き換えてください。
デバイス名は、/dev/sda というように、先頭に /dev/ を付けて指定します。

起動後
メッセージの後、「Command (? for help):」 または 「Command (m for help):」 が表示されます。
以降は、fdisk/gdisk 専用のコマンドを入力していくことになります。

fdisk/gdisk では、コマンドとして1文字のアルファベットを入力し、Enter で実行します。
gdisk では ?、fdisk では m を入力して Enter を押すと、コマンドのヘルプが表示されます。

英語なのでわかりづらいですが、主に使うのは、以下のコマンドです。
主要なコマンドは、fdisk/gdisk で共通しています。

o新しいパーティションテーブルを作成
n新しいパーティションを追加
p現在のパーティション状態を表示
tパーティションのタイプを変更
lパーティションタイプのリストを表示
wパーティションテーブルをディスクに書き込んで終了
q変更を保存せずに終了 (キャンセル)

※各操作は、実行後すぐにディスクに書き込まれるわけではありません。

いくつかの操作のあと、最後に w コマンドを実行することで、パーティションテーブル全体をまとめてディスクに書き込む形になるため、途中で操作を間違えても、すぐに修正やキャンセルができます。
新規パーティションテーブルの作成について
新品のディスクや、ディスク全体を消去してパーティショニングをやり直したい場合は、まず、o コマンドで、空の状態のパーティションテーブルを作成します。

o を入力して Enter を押します。
gdisk の場合、メッセージが出て Yes/No を聞かれるので、y を入力して Enter を押します。
パーティションの作成について
新しいパーティションを追加するには、n を入力して Enter を押します。

以降は、パーティションの情報を入力していくことになるので、各項目の入力後、Enter を押してください。
何も入力せずに Enter だけ押して値を省略すると、default で書かれている値が使われます。

gdisk の場合
Partition number (1-128, default 1):
First sector (34-167772126, default = 2048) or {+-}size{KMGTP}:
Last sector (2048-167772126, default = 167772126) or {+-}size{KMGTP}:
Current type is 'Linux filesystem'
Hex code or GUID (L to show codes, Enter = 8300):

fdisk の場合
Partition type
   p   primary (0 primary, 0 extended, 4 free)
   e   extended (container for logical partitions)
Select (default p):
Partition number (1-4, default 1):
First sector (2048-104857599, default 2048):
Last sector, +sectors or +size{K,M,G,T,P} (2048-104857599, default 104857599):

Partition type
(fdisk)
MBR の場合、パーティションには、プライマリ/拡張/論理 の3つのタイプがあるため、作成するタイプを指定します。

作りたいパーティションが4つ以内なら、すべてプライマリで構いません。
4つ以上作りたい場合は、どこかで一つ拡張パーティションを作成し、その後、論理パーティションを作ります。
Partition number新しく作成するパーティションの番号です。

デフォルトで一番最後の番号が指定されるので、通常は省略で構いません。
パーティションが一つもない状態では、デフォルトは1となります。
First sector,
Last sector
パーティションの先頭位置と終端位置を指定します。

***-*** は、指定可能な数値の範囲(セクタ単位)です。
ディスクによって数値は異なります。

単位を付けずに数値のみ入力した場合、セクタ単位によるディスク内の絶対位置となります。
数値の前に +- を付けた場合は、現在位置からの相対的な値となります。
数値の後に K/M/G/T/P のいずれかを付けた場合は、指定単位となります。
(K=KB、M=MB、G=GB...)

先頭位置 (First sector)

デフォルトで、最後のパーティションの終端位置が指定されます。
続けてパーティションを追加していく場合は、省略で構いません。

終端位置 (Last sector)

これによってパーティションのサイズが決まるため、重要な値です。
※指定するのはサイズではなく、終端位置であることに注意してください。

(先頭位置+サイズ)が終端位置となるため、通常は数値の前に + を付けて、パーティションのサイズを単位付きで指定します。

512 MB のサイズのパーティションにする場合は、「+512M」 とします。

デフォルト値は、ディスク全体の終端位置となっているので、最後のパーティションで、残りの容量すべてを指定したい場合は、省略します。
Hex code or GUID
(gdisk)
パーティションの内容のタイプを、コード番号 (4桁の16進数) で指定します。

パーティションの用途によって、適切なタイプを指定しておかないと、正しく動作しない場合があります。

入力時に L + Enter を入力すると、タイプの一覧が表示できます。
画面に表示しきれない場合は、Enter で続きを表示します。

GPT の主なタイプ

8200 : Linux swap (Linux スワップ用)
8300 : Linux filesystem (Linux の OS 用やデータ用に使う、汎用的なタイプ)
ef00 : EFI System (UEFI 用のブートパーティション)

なお、fdisk (MBR) の場合は、デフォルトで 83 (Linux) が指定されます。
パーティション作成後に、後からタイプを変更したい場合は、t コマンドを使います。
終了時
パーティションがすべて作成できたら、w コマンドで、実際にパーティションテーブルをディスクに書き込み、終了します。

書き込まずに操作をキャンセルしたい場合は、q コマンドを実行します。
スワップについて
# スワップ - ArchWiki

スワップ (swap)」 は、メモリが足りない場合に、ディスクの一部の領域を、メモリの代わりとして使う機能です。

メモリが 1 GB 以下など、容量に余裕がない場合は、スワップを作ったほうが良いですが、メモリ容量に余裕がある場合は、基本的にスワップはない方が良いです。

以前は、スワップ用にパーティションを一つ作って、それを割り当てて使うやり方でしたが、現在は 「スワップファイル」 を使うことができるため、スワップ用のパーティションを作らなくても使用できます。

スワップファイルは、スワップ用に任意のサイズのファイルを一つ作成しておいて、その領域をスワップとして使う方法です。
作成・削除・リサイズが簡単なので、便利です。

ただし、Btrfs ファイルシステムを使う場合、現状ではスワップファイルをサポートしていないので、注意してください。
UEFI + GPT でパーティショニング
実際に、gdisk を使って、UEFI + GPT でパーティショニングを行う場合の手順を説明します。
UEFI ブートパーティションについて
UEFI + GPT の場合、UEFI のブートファイルを置くためのパーティションが一つ必要になります。

UEFI ブートでの OS 起動手順は、以下のようになります。

-. OS インストール時、UEFI ブートパーティションに、ブートファイル (*.efi) などが配置される。
1. PC 起動時、UEFI BIOS が、UEFI ブートパーティションのブートファイルを読み込み、起動。
2. OS のブートローダが起動する。
3. OS が起動する。

UEFI のブートの優先順位などは、変更することができます。
BIOS 設定上でも変更できますが、Linux 上でも efibootmgr コマンドを使えば変更できます。

UEFI ブートパーティションのサイズは自由ですが、一つのディスクに複数の OS をインストールして、マルチブートするような場合は、基本的に各 OS ごとにブート関連のファイルが作成されるため、インストールする OS の数だけ、容量も必要になってきます。

また、GRUB などのブートローダのファイルや、Linux 用のイメージ (initramfs など) も、基本的にこのパーティション上に置かれることになります。

そのため、UEFI ブートパーティションは、少し余裕を持たせたサイズで作っておく必要があります。

ディスク上に通常の Arch Linux を1つしかインストールしない場合、ブートローダが GRUB であれば、現時点では全体で大体 60 MB くらいの容量を消費します。

マルチブートをするつもりがないのであれば、100 MB くらいでも大丈夫だと思いますが、複数の OS をインストールしたり、後に Arch Linux 以外の OS に切り替えるつもりなら、出来るだけ多めに見積もっておいてください。

後からパーティションのサイズを変更するのは大変なので、ギリギリのサイズにするよりは、より余裕を持ったサイズで決めておいた方が良いです。
1つの OS しか使わないような一般的な場合は、200 MB 程度あれば大体大丈夫だと思います。
パーティションの作成
gdisk を起動後、まずは、o コマンドで、新規パーティションテーブルを作成します。

UEFI ブートパーティション
最初に、「UEFI ブートパーティション」を作成します。
n コマンドで、パーティションを追加してください。

+256M の部分は、パーティションのサイズです。好きな値に置き換えてください。
パーティションタイプは ef00 で、UEFI ブートパーティションとして指定する必要があります。

Partition number : <Enter> (省略)
First sector : <Enter> (省略)
Last sector : +256M<Enter>
Hex code or GUID : ef00 <enter>

Arch Linux 用パーティション
次に、Arch Linux の OS システム用のパーティションを作成します。
同じく n コマンドで、パーティションを追加します。

Partition number : <Enter> (省略)
First sector : <Enter> (省略)
Last sector : +50G<Enter>
Hex code or GUID : <Enter> (省略)

+50G の部分は、サイズを 50 GB として指定するということです。
自分の環境に合わせて、好きな値を指定してください。

必要な容量は、インストールするパッケージの量やサイズなどにもよるので、明確なサイズは言えませんが、私の環境では大体 8 GB くらいの使用量となっています。

データは別のパーティションに置くことが前提なら、最低でも 10 GB、20〜50 GB くらいが一般的なところだと思います。

他のパーティション
他に、データ用などのパーティションを作る場合は、OS 用のパーティションと同じように作成していってください。

パーティションのタイプは、デフォルトの 8300 で構いません。

容量をすべて使い切りたい場合、最後のパーティション時に、Last Sector の入力を省略すると、残りすべての容量を指定できます。

書き込み
一度 p コマンドで、現在のパーティションの状態を確認し、問題がなければ、w コマンドで、パーティションテーブルをディスクに書き込みます。

Final checks complete. About to write GPT data. THIS WILL OVERWRITE EXISTING
PARTITIONS!!

Do you want to proceed? (Y/N):

「最終チェックが完了しました。GPT データの作成について。これは既存のパーティションを上書きします!!続けますか?」
と聞かれるので、y + Enter で了承します。

書き込み後、自動的に gdisk は終了します。
BIOS + MBR でパーティショニング
fdisk で、BIOS + MBR によるパーティショニングをする場合の手順を説明します。

パーティションを全体で4つ以下しか作らない場合は、すべてプライマリパーティションとして作成できます。

5つ以上のパーティションを作りたい場合は、「プライマリ×3、拡張×1、論理×N」 というような構成で、パーティションを作成してください。
拡張パーティションを作成しないと、論理パーティションは作成できません。

MBR では、UEFI のようなブートパーティションが必要ない代わりに、パーティションテーブルで、ブートしたい OS のパーティションに対して、ブータブルフラグを ON にすることで、そのパーティションがブート起動の対象となります。
パーティションの作成
まずは、o コマンドで、新規パーティションテーブルを作成します。

Arch Linux 用パーティション
Select: <Enter> (デフォルトでプライマリ)
Partition number: <Enter>
First sector: <Enter>
Last sector: +20G<Enter> (好きなサイズ)

パーティションを作成した後、a コマンドを実行して、このパーティションのブータブルフラグを ON にしてください。
これで、このパーティションにあるブート情報を元に、OS が起動されます。

なお、a コマンド時、パーティションが一つしかない場合は、自動でパーティション1が選択されますが、複数のパーティションがある場合は、フラグを操作するパーティションを選択する必要があります。

また、a コマンドは、フラグの ON/OFF 状態を切り替えるため、実行すると、OFF→ON、ON→OFF に変更されます。

a コマンド後のメッセージを見ると、ON/OFF どちらに設定されたかがわかります。
enabled なら ON、disabled なら OFF に設定されています。

他パーティション
データ用のパーティションなども、同じように作成します。
タイプは、デフォルトの 'Linux' (83) で構いません。

スワップの場合のみ、t コマンドで 82 に変更します。

書き込み
最後に、w コマンドで書き込みます。
パーティションの確認
lsblk コマンドで、パーティションが正しく作成されているか確認してください。

# lsblk

NAME   MAJ:MIN RM   SIZE RO TYPE MOUNTPOINT
sda      8:0    0    80G  0 disk
├sda1   8:1    0   512M  0 part
├sda2   8:2    0    50G  0 part
└sda3   8:3    0  29.5G  0 part

上記は、UEFI + GPT 用に作成した、sda の HDD (80 GB) の状態を表しています。

sda1 は UEFI ブートパーティション (512 MB)、
sda2 は Arch Linux 用パーティション (50 GB)、
sda3 はデータ用パーティション (29.5 GB) として作成しました。

TYPE の part は、パーティションという意味です。
フォーマット
パーティショニングが終わったら、各パーティションをフォーマットして、使えるようにする必要があります。

Linux で使えるファイルシステムはいくつかありますが、現状で安定しているのは ext4 です。
他に、XFS (一部のディストリビューションでデフォルト)、Btrfs (将来的にデフォルトになるかも) などがあります。

読み書きの速度や機能などの面では ext4 より他のフォーマットの方が優位な場合もありますが、デメリットもあるため、無難に選ぶなら ext4 となります。
コマンド
フォーマットを行うためのコマンドは、mkfs.* です。

mkfs.ext4 などのように、「.」 以降がファイルシステムの名前になっていて、それぞれ別のコマンドを使うことになるので、わかりやすくなっています。

以下のコマンドで、インストールシステム上で使える mkfs コマンドの一覧が表示できます。

# ls /usr/bin/mkfs.*

/usr/bin/mkfs.bfs    /usr/bin/mkfs.ext3 /usr/bin/mkfs.minix    /usr/bin/mkfs.vfat
/usr/bin/mkfs.btrfs  /usr/bin/mkfs.ext4 /usr/bin/mkfs.msdos    /usr/bin/mkfs.xfs
/usr/bin/mkfs.cramfs /usr/bin/mkfs.f2fs /usr/bin/mkfs.nilfs2
/usr/bin/mkfs.exfat  /usr/bin/mkfs.fat  /usr/bin/mkfs.ntfs
/usr/bin/mkfs.ext2   /usr/bin/mkfs.jfs  /usr/bin/mkfs.reiserfs

結構種類があります。また、Windows 用のファイルシステムもあります。
コマンドの使い方
「mkfs.ext4 /dev/sda1」 というように、フォーマットするパーティションのデバイス名を指定して、実行します。

※この時、/dev/sda などのように、ディスク全体のデバイス名を指定しないでください。
 sda1 のように、末尾に番号を付けて、パーティションの方を指定します。


各コマンドで、指定できるオプションは異なります。
ext4 の場合は、-L <LABEL> オプションで、フォーマットと同時にラベル名を設定することもできます。
(UEFI) UEFI ブートパーティションのフォーマット
UEFI + GPT の場合は、UEFI ブートパーティションを作りました。

UEFI ブートパーティションは、FAT32 (Windows 用。USB メモリなどでも使われる) でフォーマットする必要があるため、mkfs.vfat コマンドを使います。

# mkfs.vfat -F32 /dev/sda1
                      ~~~~

デバイス名は、自分で作ったパーティションの名前に置き換えてください。
-F32 オプションで、FAT32 でフォーマットします。

  • 現在のディスクに OS がインストールされていて、Arch Linux を再インストールまたは上書きする場合は、元の OS のブートファイルなどは、インストール前に削除したほうが良いです。
    一つの OS しかインストールされていない場合は、フォーマットしてクリアするのが一番手っ取り早いです。

  • 複数の OS がインストールされていて、それらの関連ファイルを残す必要がある場合は、手動で不要なファイルだけを削除してください。
    mount コマンドでマウント後、rm コマンドで削除するという手順になります。

  • フォーマットコマンド実行時、確認メッセージなどは出ないので、コマンドは慎重に実行してください。
    フォーマットを行うと、パーティションの中身は消去されます。


確認
フォーマットに成功した場合、実行後は何も表示さないので、処理されたのかどうかがよくわかりません。
lsblk コマンドで --fs オプションを指定し、ファイルシステムを確認してみます。

# lsblk --fs

NAME   FSTYPE LABEL UUID
sda
├sda1 vfat         120B-1CA0
├sda2
└sda3

sda1 の FSTYPE が vfat となり、UUID の値が設定されています。
他のパーティションでは何も表示されていないので、正しくフォーマット出来ていることがわかります。

UUID について
UUID とは、各パーティションに付けられた名前です。
フォーマット時に自動で生成され、他のパーティションと名前が重複しないように付けられます。

設定ファイルなどでは、/dev/sda1 などのデバイス名の代わりに、UUID の名前で、パーティションを指定することができます。
※ UUID はフォーマットをするたびに変更されます。
他のパーティションをフォーマット
OS 用のパーティションや、データ用のパーティションなど、メインで使うパーティションをフォーマットします。

  • OS 用のパーティションは、常にインストールする前にフォーマットして中身をクリアする必要があります。
  • データ用など、すでにフォーマットして使用しているパーティションを、その状態のまま続けて使う場合は、フォーマットを行う必要はありません。
  • スワップ用のパーティションは、フォーマットを行う必要はありません。
  • パーティションが複数ある場合、すべてのパーティションでファイルシステムを統一する必要はありません。
    OS 用とデータ用でファイルシステムを別にすることもできます。

ext4 でフォーマット
Linux で使うパーティションの場合、現在は ext4 を使うのが無難です。
ext4 でフォーマットする場合は、以下のようにします。

今回の場合、sda1 は UEFI ブート用、sda2 を OS 用、sda3 をデータ用とするので、sda2 と sda3 を ext4 でフォーマットします。

# mkfs.ext4 /dev/sda2

一度もフォーマットされていない場合は、すぐに処理が開始されますが、すでにフォーマットされている場合は、確認メッセージが出ます。
また、処理中は経過が表示されます。

ラベルの指定
フォーマットと同時にラベル名を指定したい場合は、-L <名前> オプションで指定します。

デバイス名だけではパーティションが何に使われているかわかりにくいので、用途を示すような名前を付けておくと、便利です。
OS 用なら OS の名前 (今回の場合は archlinux など)、データ用なら data などと付けると良いでしょう。

# mkfs.ext4 /dev/sda2 -L arch
# mkfs.ext4 /dev/sda3 -L data

確認
lsblk コマンドで確認してみます。

# lsblk --fs

NAME   FSTYPE LABEL UUID
sda
├sda1 vfat         120B-1CA0
├sda2 ext4   arch  35ec0740-2208-485a-9d06-e15289eb25ee
└sda3 ext4   data  7c669ef8-29b1-4186-9c6a-253199597322

FSTYPE が ext4 で、LABEL にラベル名が設定されているのがわかります。
次へ
これで、ディスクの準備は整いました。
次から、実際にインストールの処理に移ります。

>> インストール (3)